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by medichika

可愛いコが好き

可愛い子ならみんな好き。

久しぶりにダーリンがお泊りにきたとき。
他愛ない会話の中にそういう話が出てきて。
その場は笑うかツッコむかで流したと思うのだけど、
ああいや、スネたのだけど、何となく流れたのだった。
翌朝目が覚めてからもやもや発生。

可愛い子が好きなら
何も私じゃなくてもいいんじゃない?

まだ眠るダーリンに腕枕してもらってる頭の中で
ぐるぐるぐる。そうしたら急に重くなる胸の辺り。

腕枕からもぞもぞ脱出する。
そして限りなくダーリンから離れる。布団いっぱいに。
シングルサイズなので離れるといっても
たかがしれてるけれど。

動くとダーリンが気づいて、「腕枕、いらないの?」と聞いてくる。
いらない。頭も振って答える。ダーリンに背を向けたまま。

何度か聞かれたと思う。
私の答えは同じ。

私がダーリンから距離を取っていることに気づいているのか、
私が伸びをするかのように手を出すと、ダーリンの手が重ねられた。

「特に意味はないんだけど」
みたいなことを言ったのかな。
「そうね」
そっか、みたいなニュアンスで答える。
そうすると、俺が意味ないみたいじゃんとダーリンが言う。
それなら。

「私だって意味ないよ。
いてもいなくても一緒じゃないの」
可愛い子なら誰だって好きなダーリンの彼女だなんて。

久しぶりのネガティブ発言。
ダーリンに言われるくらい、ここ最近はネガな言葉を言ってなかった私。

「急にそんなこと言われても」
ダーリンは困ったのか、怒ったのか、不機嫌そうな声。

それはそうだ。起き抜けにそんなネガティブな発言されても。
「だって可愛い子が好きなんでしょう」

ダーリンは黙ったまま。

「否定はしてくれないんだね。そうじゃないよって」
大切なのは私だよって言ってくれないんだね。
「俺は嘘はつかない」

そういうところは大好きだけど。
嘘はつかないというのは可愛い子が好き、てことなんだろうけど。

「じゃあ、ダーリンにとっての彼女って何なのかなー」
できるだけ、重さを感じさせない声音で。

「お互いを思いあうってことなんじゃないの」
「大切にするってこと?」

肯定してくれたダーリン。もやもやがちょっと晴れてきた。
大切なのは私って思っていいのかしら。

「だって、可愛い子はみんな好きって言ったの
ちょっとショックだったんだもの」
そう、ショックだったんだ。曖昧にしたから私の中でややこしくなった。
「あなた、何時間前に戻してるの」
いつもみたいに、ちょっと笑ったような声。

背中を向けていたのはとりあえずやめた。
腕枕に戻った。

って。

「ダーリン、私、これじゃあ動けないよ」
私が布団の端っこにいて、ダーリンが布団の真ん中にいる状態。
「あなたが端っこにいくからでしょ」

ダーリンなりに気にしていたのかな。
急に背を向けて離れた私を。追いかけてくれていたのかな。

それは、何だか、可愛いね。

と思ったのは心の中にしまっておくとして。
またしばらくまどろむことにした。
by medichika | 2008-06-14 13:21 | 日常